解説・あらすじ(さ行)

皿屋敷

別名『お菊の皿』ともいいます。もともとは上方落語で、舞台も播州姫路でした。ただ一説には、江戸の番町皿屋敷を上方に持っていったという説もあります。この噺の見どころは、主人公のお菊さんを最初はおどろおどろしく、次からは愛嬌があるように演じ分け、それでいて別人に見せないように演じるところです。最初にお菊さんが出るときにドロ(幽霊三次)を入れる落語家もいます。

あらすじ

旅先で皿屋敷のことを聞かれ、知らずに恥をかいた若者。隠居に聞くとまさに町内にあり、今でもお菊の幽霊は、怨念が残り皿を数えに出ていると聞く。見に行こうとすると、9枚まで聞くと死ぬと言われ、6枚で帰れと教えられる。見てみると実にいい女。毎夜毎夜見に行くうちに評判となり、そのうち興行主が現れ、小屋掛けになる。その晩もお菊が現れ6枚まで数えたときに皆が帰ろうとするが、木戸が狭くて出られない。お菊はどんどん数を重ね、とうとう18枚まで数える。お客が怒って「お前は皿が9枚しかなくて手討ちにあったのに、なぜ18枚までかぞえるんだ」
するとお菊「今日は2日分演って明日は休むんだよ」

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松竹梅

この噺は前座噺ですが、一度に3人が並んで会話をするので、チョットだけ技術を要します。筋自体は取りとめもないので、返って難しい噺です。噺の途中で切ってしまう場合が多いです。

あらすじ

同じ長屋に住む、松っぁん、竹さん、梅さん。3人そろうと松竹梅で縁起がいいと、出入りのお店の婚礼に呼ばれる。隠居から何かご祝儀に余興をやりなと教わる。松「なった、なった、蛇になった、当家の婿殿蛇になった」竹「何蛇になられた?」梅「長者になられた」とやるところを「亡者になられた」とやってしまい、松と竹はほうほうの体で逃げ帰る。梅だけ逃げそびれ、床の間でしおれていたと聞き、隠居「心配ない、梅サンだけに、お開きになっているだろう」

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