更新日2022年1月27日
令和4年1月25日(火)午前1時3分
当協会所属の奇術師 松旭斎小天華(本名:山崎和江 やまざきかずえ)が多臓器不全のため、都内の病院にて逝去しました。
享年77歳
【略歴】
昭和20年11月22日生まれ (出身地 東京都世田谷区)
奇術師松旭斎天勝の弟子だった母と天勝一座で後見をしていた父の教導のもとに「ファミリィマジック」として子供の頃に初舞台。
母が引退。父娘コンビでコミック的要素を取り入れ、ちょうど普及し始めたテレビを中心に、寄席にも出演。日本各地公演で好評を博す。のち父から独立。本業公演のほかに「学校寄席」にも積極的に参加。
昭和56年(1981年)12月 明仁上皇・美智子上皇后(当時の皇太子殿下・妃殿下)の御前、総理大臣以下閣僚の居並ぶ中、マジックを披露。
昭和62年(1987年) ヨーロッパ公演(デュセルドルフ、スットクホルム、ウィーン、アルジェリア、パリ公演)以降、海外での公演実績多数
平成2年(1990年) 社団法人落語芸術協会所属(現・公益社団法人)
小粋に決めた高座が光る当協会を代表する奇術師の一人でした。
広く仲間内にも慕われ、その長い芸歴をもとに芸人としての生き方を指導するご意見番的な存在でした。昨年は病気がちでなかなか高座の機会がありませんでしたが、SNSでも発信を続け、常に仲間に囲まれておりました。
数日前転倒し病院に運ばれた後、急に体調を崩し帰らぬ人となりました。
昨年6月、夫である江戸売り声漫談家 宮田章司を亡くしました。おしどり夫妻であったことから、今再び一緒になれていることと思います。
最後の寄席定席出演は、令和3年1月10日池袋演芸場の高座でした。
なお、葬儀はすでに執り行いました。
謹んでご冥福をお祈りいたします。