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協会員サークル活動

  • 駄句だく会(11月)句会報

更新日2016年11月30日

月 日―― 平成28年 11月 28日(月)
出席者―― 桂夏丸・一矢・桂南なん・雷門小助六・斎須祥子・山遊亭金太郎・山遊亭くま八・三遊亭遊かり・三遊亭遊吉・春風亭傳枝・昔昔亭桃之助・柳家蝠丸
不在投句――鏡味味千代・桂右團治  (五十音順)
句会場―― 新宿・永谷ビル803F
兼 題――「焼き鳥」

比田 誠子 選
特 選
◎眠り際にも初雪の話をし 味千代
◎冬麗やゴジラが見下ろす歌舞伎町 金太郎
◎寒空に笑ふ髑髏やゴールデン街 遊かり
◎賽銭の音北風に搔き消され 小助六
◎鳶職の北風かはしあらよつと 南なん

佳 作
焼き鳥の串を数へる午前様 小助六
冬の朝煙ひとすぢ昇り龍 遊 吉
初雪や吾子窓際を離れずに 味千代
焼き鳥がもう歯に合はぬと嘆く祖父 遊かり
焼き鳥の匂つまみにコップ酒 一 矢
焼き鳥や独身時代を懐かしむ 味千代
落葉籠背中丸めて古半纏 遊かり
屋上のゴジラの皓歯冬青空 祥子
寒烏ぼんやり昼の歓楽街 遊かり
冬の星ただ黙黙と輝きつ 右團治
舞ふ落葉天仰ぎ見る鳶の人 小助六
紅葉の染み込んでゆく山深く くま八
歌舞伎町マスクの人にお辞儀され 金太郎
ぶつぶつと話の稽古懐手 夏丸
寒禽を指さす爪の紅やさし 遊かり
山の宿千両の実に迎へられ 祥子
市の跡冬青空と朱の社 傳 枝
落葉降る参道鳩の胸ゆたか 祥子
看板のペンキ塗り替へ年用意 夏丸
焼き鳥や苦楽を友に一人酒 蝠丸
冬晴や遠くで人の動きをり 右團治
焼き鳥の煙誘ふガード下 蝠 丸
焼き鳥の焼ける間に商談す 右團治
三丁目冬青空に寄席幟 桃之助
焼き鳥を隣の猫にお裾分け 南なん
提灯の撤収作業落葉舞ふ 桃之助
品書きは皆鍋料理ネオン街 金太郎
焼き鳥の串が落ちてる四畳半 蝠丸
失敗も笑ひ飛ばしつ焼き鳥食ぶ 味千代
冬の夜ワイングラスの音澄んで 右團治

玉垣に師匠の名見つけ冬ぬくし 誠子

*防寒対策ばっちりと、新宿3丁目交差点に集合しました。吟行大好きな面面は、まず酉の市の終ったばかりの花園神社へ。境内では鳶の人達が、提灯を外したり足場を解体したりと撤去作業の真っ最中でした。芸能浅間神社にも忘れず手を合わせてゴールデン街を抜け、歌舞伎町へと歩きました。コマ前広場まで来るとビル風が強く、さすがに句帳を持つ手も悴んできます。思わず飛び込んだ喫茶店のコーヒの美味しかったこと。ほっと一息ついて句会場の永谷ビルへ急ぎました。
(誠子 記)

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