更新日2018年3月31日
月 日―― 平成30年 3月 28日(水)
出席者―― 桂 小南・一矢・桂 南なん・雷門小助六・古今亭ちよりん・斎須祥子
山遊亭金太郎・山遊亭くま八・三遊亭遊かり・三遊亭遊吉
昔昔亭桃之助・マグナム小林・柳亭芝樂 (五十音順)
不在投句―― 鏡味味千代
句会場―― カラオケボックス
兼 題―― 「朧」
比田 誠子 選
特 選
◎駆け抜ける子らの後に舞ふ桜 小助六
◎寄席跳ねて国際通り月朧 金太郎
◎桜東風異国語多き祈願絵馬 南なん
◎観覧車春天をかきまはしたり 味千代
佳 作
シャボン玉追ひかけてゆく姉妹 マグナム
床を這ふ魑魅魍魎や朧の夜 ちよりん
手洗ひの手順戸惑ふ夕朧 遊吉
鶯や上手じやうずと褒める吾子 南なん
ドローンになりたき花の咲き満ちて くま八
駒の食む若草青く柔らかく ちよりん
花を背にインスタ映えの老夫婦 小南
桜南風着物で笑顔のベラドンナ 遊かり
奉納の百の薦樽鳥の恋 金太郎
異邦人和服で闊歩花の下 祥子
花筏見え隠れするミドリガメ 小助六
岩を割り咲きたる菫うつむかず ちよりん
一もとの参道に咲くすみれ草 祥子
若芝の上に平和がのつてをり くま八
朧月誠子寄り添ひ影一つ 小南
花の下少年剣士の力こぶ 金太郎
うららかや衛士のあくび長々と 金太郎
石橋の擬宝珠も石や桜散る 祥子
青き目のペアの着物や街うらら 南なん
見上ぐれば楓若葉の透きとほる 遊吉
月朧再配達のノックかな 南なん
春障子猫の髭まで影映し 小南
直角に曲る側溝花の塵 金太郎
遠き日の淡き夢見し朧月 一矢
卒業すハイカラさんの出立で 祥子
昇進の挨拶まはり風光る 桃之助
花の道誠祥納言の揃ひ踏み 小南
春眠やシルバーシートの女子高生 小南
日の本の津津浦浦の花明り 金太郎
若芝や円陣を組む弓道部 誠子
*今日の吟行地は明治神宮境内、午前11時にJR原宿駅に待ち合わせました。
桜時と春休みが重なって平日とも思えない混雑ぶりです。相変わらずここも外つ国の旅行者が多く、若い女性は着物姿で日本情緒を満喫しているようでした。
「駄句だく会」は初参加のマグナムさんとちよりんさんには、一緒に歩いて目についた季語をあれこれと皆で教え合いました。広場で目にした「シャボン玉」や「ぶらんこ」も季語だと知って驚いたり、普段見過ごしていた「椿」「菫」「楓若葉」などの美しさを再認識したり、それぞれに有意義な吟行だったようです。
(誠子 記)