更新日2019年3月1日
月 日―― 2019年 2月 27日(水)
出席者―― 桂 小南・桂 南なん・雷門小助六・神田松鯉
古今亭駒子・斎須祥子・三遊亭吉馬・山遊亭くま八
三遊亭遊吉・昔昔亭桃之助・福良 雀 (五十音順)
不在投句――鏡味味千代・桂 夏丸・山遊亭金太郎
句会場――上野広小路亭
兼 題――「風船」
比田 誠子 選
特 選
◎へちま蒔くオリンピックの来る街に 駒子
◎数へつつのぼる石段うららけし 松鯉
◎風船を目印にして我が子追ふ 小南
佳 作
参詣人迎ふるごとく初音かな 金太郎
柏手に耳傾ける春の鯉 小助六
愛宕山見上げる春の空狭し 小助六
風船で作るプードル大道芸 桃之助
愛宕山将軍梅の香の高し 祥子
講釈師嘘また一つ春の風 遊吉
出世坂梅の香りのしてきたる 雀
風船の旅風にのり風まかせ 遊吉
トロフィーを捨てて立ち去る春の闇 くま八
愛宕山風船放つ江戸の空 金太郎
風船の紐握りしむ小さな手 吉馬
春駒のいななく空の青さかな 松鯉
冴え返る将軍梅のギプスかな 南なん
春寒や出世の階段皆無口 小南
ヒヤシンス瓶の水泡きらめけり 味千代
風船割れ顔膨らんできたりけり 小助六
若僧が玉砂利均す夕朧 遊吉
空を行く風船ひとつ昼下り 夏丸
風船を握る誠子の手を握る 小南
誰彼に手をふる幼チューリップ 松鯉
駄句だくにいつもの笑顔無き余寒 誠子
*朝からどんよりとした少し寒い日になりましたが、駄句だく会の皆さんはいつも通り元気で、神谷町3番出口に11時に集合。松鯉さんの案内で今日の目的地、愛宕神社を指して出発です。途中、八代目桂文治(1883~1955)の墓所、桜田山光圓寺に立ち寄り、大先輩の墓に合掌しました。青松禅寺の鮮やかな仁王門の前を通り、愛宕神社の八十六段の石段下に到着です。
早速、松鯉先生の名調子で、馬で駆け上り駆け下りたという曲垣平九郎の故事を拝聴しました。八十六段の石段は思った以上に急で、鎖につかまり、途中休みながら登りました。境内はちょうど梅の見頃で、紅梅白梅のほのかな香りにゆったりと流れる時間を満喫。神殿では、病院のベッドでこの計画を立ててくれた金太郎師匠の、一日も早いご快癒を願ってみんなで手を合わせました。小助六さんが、早速の今日のスナップを師匠にスマホで送ってくれたようです。
(誠子 記)