更新日2018年12月11日
平成30年10月24日(水)、当協会相談役の三笑亭笑三が肺炎のため、逝去しました。享年93
【略歴】
大正14年10月28日生まれ (出身地 東京都)
昭和21年 八代目三笑亭可楽師匠に入門「可寿美」
昭和25年 「柳亭春楽」と改名
昭和29年 二代目三遊亭圓歌師匠門下へ移り「歌風」
昭和35年 可楽門下へ戻り「三笑亭笑三」
昭和36年4月 真打昇進
昭和52年12月協会の理事に就任
【受賞歴】
昭和39年芸術祭奨励賞
役員として長く協会の運営に尽力された師匠は、早稲田第二高等学院在学中に学徒動員として出兵、激動の時代の中復員後に落語家となりました。
平成28年まで8月下席の浅草演芸ホールで大喜利の司会を務め、若手への愛のあるツッコミは客席、楽屋でも話題をさらいました。大喜利は師匠の意志を継ぎ今も8月下席で行われており、次の世代にバトンが繋がっています。その浅草演芸ホールではプログラムの表紙絵を担当していました。年賀状などの手紙にも自身のイラストを必ず描くなど、まめで絵のセンスもありました。特技の8ミリ・16ミリカメラによる映画制作においては、その腕前はプロ級で、プロダクションを立ち上げて作品を残されるなど、多彩な才能で多くの人を魅了しました。
得意演目は「安全地帯」「異母兄妹」「大師の杵」「悋気の火の玉」など。多くの新作落語も生み出し“ハイカラ”という言葉が似合う師匠でした。
寄席としては平成29年1月6日の国立演芸場が最後の高座となりました。
演目「消費税」
葬儀は本人、近親者のご意向で密葬にて執り行われました。
謹んでご冥福をお祈りいたします。