更新日2007年10月1日
駄句だく会 5月
月日:平成19年5月31日(木)
出席者:桂小南治・桂南なん・神田松鯉・斎須祥子・山遊亭金太郎・三遊亭遊吉・春風亭小柳枝・柳家蝠丸
不在投句:昔昔亭笑海(名前は五十音順)
場所:新橋停車場跡・浜離宮吟行~広小路亭
【特選】
天・古井戸の蓋をずらして青嵐~松鯉
地・十薬をさす指先に絆創膏~小南治
人・光悦垣等間隔に花菖蒲~金太郎
【佳作】
・十薬のにほひに慣れし頃に逝き~蝠丸
・金魚玉路面電車のすれすれに~松鯉
・夏烏三百年の松の蔭~南なん
・水門の扉の引き上げし青みどろ~小南治
・緑立つ老松の地に這ふ如く~祥子
・蟹穴を覗きたる子の膝の泥~金太郎
・汐入を稚魚群れ上る青葉闇~祥子
・水門に一人佇む日傘かな~遊吉
・遊覧船見送つてゐる海鵜かな~小柳枝
・余花残花還暦過ぎて庭いぢり~南なん
・水門の柱銅葺き夏の雲~松鯉
・通し鴨汐入の堀飛び立ちぬ~祥子
・通院の途中息継ぐ木下闇~笑海
・徳川を忍ぶ老木みどり立つ~小柳枝
・明治五年汽笛一声夏の雲~遊吉
・大緑陰集ひて後の人を待ち~蝠丸
・新緑を喰らひて駿馬疾走す~小柳枝
・雨あがりきらきら光る蜘蛛の糸~笑海
・海風をビルの高みへ夏燕~誠子
*久方ぶりの吟行会は、曇りときどき雨の予報に反して強い日差しが照りつけ、雨傘が急遽日傘に変わりました。雨上がりの浜離宮は青葉若葉が眩しいばかりで、園内を歩いていると潮の香りがかすかに漂ってきます。
比田 誠子